社会の技術進歩による教育の変化
2015年頃から全ての「モノ」がインターネットとつながるIoTが始まり、歴史的にも4回目の大きな産業的な変化として、この時代を「インダストリー4.0(第4次産業革命)」と呼んでいます。この時代に生まれた身近なものとして、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語、FinTechがあります。これはICTを駆使した革新的、あるいは破壊的な金融商品・サービスの潮流などの意味で使用されており、日本では主に仮想通貨や電子マネーを扱う「代行業者」と表現されています。
社会としては、これまでの、多くのモノが点在していた情報社会の「Society 4.0」から、それらをIoTとAIにより共有をする「Society 5.0」へと日本は向かっています。産業、そして社会においてTechnologyいわゆるインターネットを完全にプラットフォームにして発展していく職種や共有の世界がある中で、この「Society 5.0」の時代、世界ではどういった人材が求められるのでしょうか。
まず、「Society 5.0」はIoTで全ての人とモノがつながることで、社会に今までにない新たな価値を生み出し、課題や困難を克服することを目指しています。人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供され、ロボットや自動走行車などの技術で少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差など、人に対する物理的な問題による課題を解決していくことになるそうです。
既知の情報、前例に倣う事そのものはAIが担当する時代となる為、AIを使う人間にとって身に付けるべき一つの素養として、情報の中から新たな考えや手段を生み出すための「創造性」が必要となってきます。また、課題や困難を克服する社会になる為、何が課題なのかを自身が認識・発見をする「課題発見、課題設定」能力と、それを解決していく「課題解決能力」は人間が担う大事な役割になっていきます。
こういった素養、能力は社会に出てから突然開花するものではありません。その為、人材育成の重要性を考え、教育業界においても学習環境が大きく変わろうとしています。アナログのものをデジタル化することによってインターネット上で学習するeラーニングを始め、全てをインターネット上で完結させるEdtechがあり、「革新的な能力開発技法」として、今後の人材育成、教育技術として注目を浴びています。今まで公の教育分野は主に文化省などが管轄をしてきたため、ITを活用したサービスが普及しにくい傾向にありましたが、経済産業省が時代の流れに対する人材育成の必要性を感じ、教育について真剣に取り組みを始め、教育業界における変化の加速化が始まっています。
どんな時代でも、どんな業種であろうとも、前例にそのまま倣うことは初学において大事ですが、今後はそれらを常に活用していく社会となっていきます。真似事をする学習からの脱却をし、自身の枠を広げていく努力を常にすることが、国民全員に求められています。